せわしない日々の中で、ふと静かな時間を過ごしたくなることはありませんか?
今回ご紹介するのは、埼玉県川口市領家にある、昔ながらの書店「かいばや書店」。
住宅街にひっそりと佇み、半世紀以上にわたって地域の暮らしに寄り添い続けてきた一軒です。本だけでなく、どこか懐かしい日常の空気が今も残っています。
大きな通りから少し外れた、静かな住宅街の書店
JR京浜東北線「川口駅」東口からバスで約23分、「領家花野井」バス停から徒歩約6分。工場や住宅が入り混じるエリアの中で、「かいばや書店」は変わらず営業を続けています。

派手な看板はなく、落ち着いた昔ながらの外観が印象的です。初めて訪れてもどこか安心感があり、地域に自然と溶け込んだ“街の本屋さん”という言葉がよく似合います。近隣には長く住む家庭も多く、生活の一部としてこの場所が存在しています。
本と文具、駄菓子が並ぶ店内

店内に入ると、本がぎっしりと並ぶ空間が広がります。コミックや雑誌、実用書など幅広いジャンルが揃っており、その品揃えの豊富さに驚かされます。
特に印象的なのは、本の並べ方。一般的な書店とは少し異なる配置で、思いがけない一冊と出会える楽しさがあります。静かで落ち着いた空間の中、自分のペースでゆっくり本を選べるのも、このお店ならではの魅力です。

文房具コーナーにはノートやペンなど日常使いのアイテムが揃い、近隣の学生たちにも親しまれています。さらに駄菓子や水風船といった昔ながらのおもちゃも並び、放課後には子どもたちが自然と集まる光景も見られます。
店内で出会える“大きな亀”

この店のちょっとした名物が、店内で飼われている大きな亀です。訪れる子どもたちは本やお菓子を買ったあと、この亀に会うのを楽しみにしていることも多く、店内にほっとした空気を生み出しています。
本を選ぶだけでなく、生き物とふれあえる時間がある。そんな少し不思議で温かい体験も、この店ならではの魅力です。
もし訪れた際には、ぜひ探してみてください。
昭和43年創業の老舗。地域とともに歩んだ歴史

創業は昭和43年(1968年)と約60年もの歴史を刻んできたかいばや書店。当初は現在よりも小さな規模からスタートし、地域の人々に支えられながら少しずつ今の形へと成長してきました。
長い年月の中で、街の風景や商業環境は大きく変わりましたが、この場所は変わらず存在し続けています。店主によると、10年前と比べても訪れる顔ぶれはほとんど変わっていないそうで、地域との深いつながりが感じられます。
かつてこの商店街が栄えていた頃、「ライフ」をはじめ肉屋や魚屋など活気ある店が軒を連ねていました。しかし時代の流れとともに三軒が相次いで撤退し、今では営業を続けているお店はわずかになっています。
その空白を埋めるように、近隣にはウエルシアができ、日用品の購入拠点として地域住民の生活を支える存在となっています。商店街の形は変わっても、地域に必要なものを誰かが担い続けているのだと感じます。
そんな変化の中で、「かいばや書店」は静かにそこにあり続けています。自営であるため固定費を抑えられること、長年の定期客や配達網があること——そうした積み重ねが、時代の波を超えて続けられてきた強さの源なのかもしれません。
にぎやかな大型書店とは違い、ここにはゆっくりとした時間が流れています。常連客が変わらず訪れ、子どもたちが立ち寄り、世代を超えて日常が積み重なっていく——そんな風景が今も息づいています。
「かいばや書店」は、派手さはないものの、地域の暮らしに寄り添い続けてきた一軒です。本と人、そして日常が静かにつながる場所として、今も変わらず川口領家に根付いています。
かいばや書店
住所:埼玉県川口市領家3丁目19-22
アクセス:JR京浜東北線「川口駅」東口からバスで約23分「領家花野井」バス停下車後徒歩約6分
TEL:048-223-2469
営業時間:9:00-19:00
定休日:日曜日





















